インドネシア障害学生支援・出張レポート
インドネシア2日目は、8月末に予定されている本邦研修の事前研修をPijar財団で実施しました。我々は、技術協力プロジェクトを実施する際に、本邦研修を重視しており、かつ、本邦研修前に事前研修を実施することも重視しています。
この2つはセットであり、本邦研修後の現地活動が3つ目の重要な要素です。
初日は、まずDET(障害平等研修)をインドネシアのファシリテーターに実施してもらい、また障害体験を含めた接遇研修を身体・ろう・視覚障害毎に実施しました。参加者は、本邦研修に参加するインドネシアの5大学です。
UIN Ar-raniry Banda Aceh
Universitas Bina Mandiri Gorontalo
UNIVERSITAS PGRI ARGOPURO JEMBER
Institut Teknologi dan Bisnis Kalla Institut Teknologi Sepuluh Nopember
各大学から2名参加するので、今日の研修には10名が参加しました。
DETと接遇研修のあとは、我々日本チームの自己紹介と各大学の紹介をして頂きました。
それぞれ簡単に特徴をまとめると、まずスマトラ島最北端のアチェ州バンダ・アチェから来ているUIN Ar−raniry大学。障害学生は13~17名くらい。最近、障害学生支援室が設置され、ろう学生支援を中心に支援計画を作成中。非常に熱心な教員の方2名が参加されており、障害学生に対する偏見が一番の課題を述べていたのが印象的でした。
次いで、インドネシア東部スラウェシ島にあるBina Mandiri大学。24年に障害学生支援室が設置され14名の障害学生が在籍中。アユさんという日本語もできる教員と支援室長が参加されており、まだ始まったばかりだが、大学としてインクルーシブな教育環境を整備したいという意欲と、スラウェシ島北部の中心的な総合大学であり、この地域で唯一障害学生を受入れている、という点が印象的でした。
東ジャワ州にあるPGRI ARGOPURO JEMBER大学は、障害学生が189名と今回の5大学の中でも最も多く、インドネシア全体を見ても多くの障害学生を受入れている大学でした。障害学生のほとんどが奨学金を利用しており、大学として学生支援室を設置し運営してますが、まだ標準的な手順書も整備されておらず、サービスが体系化できていない、また障害学生の学力の課題をどう解決するのか、日本から学びたいと述べていました。今回唯一の障害当事者の教員の参加も嬉しかったです。
南スラウェシ州マカッサルにあるKalla工科大学は、2019年設立の新しい大学であり、障害学生支援も最近始めています。障害学生は17名で、まだ始まったばかりでノウハウが足りないが、今回のプロジェクトから色々と学びたい、まだ障害学生支援室を障害学生支援だけでなく、大学の学生支援の中核にしたいという意欲的なプランも持っていました。
最後に、Sepuluh Nopember工科大学は、東ジャワ州スラバヤにある国立大学で、学生数は約3万人。国内ではトップクラスの大学です。障害学生は23名。2025年に障害学生支援室を学長命令で設置したそうです。ただ設立されたばかりなので、まだ支援方法も体系化されておらず、本プロジェクトから多くのことを学びたいということでした。我々も、今回の出張で訪問を予定しているため、現場を見るのが非常に楽しみです。